食文化の継承
大切にしたい郷土の味「つるおかおうち御膳」を学ぶ講座
鶴岡の各地で母から子へ代々と受け継がれてきた郷土料理。
かつては家庭や地域の行事などの中で自然とリレーしていくことが出来ていました。
現在は、生活スタイルが変化し、家庭料理もグローバル化している中で、郷土料理を伝承する機会、食べる機会も少なくなってしまっているのが現状です。
あたりまえのようにこの土地に根付いていた郷土料理を、これからの世代に繋いでいくきっかけをつくる場として、今回この年間講座を企画しました。
第3講 旬の夏野菜をふんだんに 農家ごっつぉ
スーパー・産直には枝豆も並び始め、夏野菜がそろい踏み!鶴岡の夏に欠かせないだだちゃ豆や民田なすなどはこの土地で種取りをしながら、代々大切に受け継がれてきた「在来作物」です。こういった在来作物が鶴岡にはなんと60種類もあり、その多様性が保存・継承されていることがユネスコ食文化創造都市として認定を受ける1つのきっかけともなりました。今回は、JA鶴岡女性部のお母さん達を講師にお招きし、だだちゃ豆・民田なすを中心に「夏野菜の農家ごっつぉ」を学びました。(開催日:2019.7.21)
JA鶴岡女性部のお母さんたち
基本は押さえておきたい 『だだちゃ豆ごはん』の炊き方
大好評だった『時短しそ巻き』
左から時計回り: だだちゃ豆ごはん、彩り鍋焼き、だだちゃ豆のあんかけ、しそ巻き、八杯(はちへ)汁
夏の定番「だだちゃ豆ごはん」
【材料】2.5合分
・うるち米 2合
・もち米 0.5合
・だだちゃ豆 1/2カップ(茹でてさやから出したもの)
・砂糖 小さじ4
・味じまん 大さじ2・1/3 (※)
・みりん 小さじ2
・酒 大さじ1強
・醤油 小さじ3
【作り方】
①もち米、うるち米はといで、一晩(6時間程度)水に浸しておく。
②だだちゃ豆は茹でてさやから取り出しておく。(薄皮はついたまま)
③炊飯器にうるち米、もち米、調味料を入れ、普通に炊くメモリの2mm上まで水を入れ、だだちゃ豆を入れて炊く。
【ポイント】
◎だだちゃ豆の薄皮は取り除かない。この部分から旨味が出る。
◎浸し時間はうるち米は20分、もち米は6時間程度。ただし、時間がない場合はもち米はお湯で40分程度浸すと芯が残らずうまく仕上がる。
※味じまん:だし醤油(万能調味料)
しそ巻き
時短しそ巻き
上手な人からいただきものでもらうけど自分では作ったことがない、そんな声も多くあがっていた『しそ巻き』。今回は火も使わない、寝かせ時間もかからない味噌ダネの作り方を伝授!『時短バージョン』でさっと作って食卓に出せるレシピです。
【材料】(15本分)
・大葉(青しその葉) 45枚
☆上新粉 40g
☆薄力粉 30g
☆片栗粉 大さじ1/2
・みそ 50g
・砂糖 100g
・酒 小さじ1弱
・みりん 小さじ1弱
・白すりごま 大さじ2
【作り方】
① ボウルに上新粉・薄力粉・片栗粉を入れ、よく混ぜ合わせる。
② 別のボウルにみそを入れ、酒・みりんを入れてのばす。
③ ❷に砂糖、白すりごまを入れ、ヘラでよく混ぜ合わせる。
④ ❸に❶の粉を半分入れて混ぜ合わせ、混ざったら、残りの粉も入れ、練るように混ぜ合わせる。
※この時少しボソボソするが、時間の経過とともにやわらかくなる。時間があるときは冷蔵庫で一晩寝かせてもよい。
⑤ ひとまとめになった味噌生地を3等分にし、それぞれを棒状にのばす。(約12㎝くらい)
⑥ ❺を15等分する。(1つ7~8mm程度)
⑦ ❻を青しその葉にのせ、つけ根の方からくるくると巻き、3個ずつ、つまようじに刺す。
⑧ 揚げ鍋に油を入れ、低めの温度(130℃~150℃)でゆっくり揚げる。(青しその葉の色が変わればOK)
【ポイント】
◎「タネ(中の味噌)」を火にかけなくても、冷蔵庫で寝かさなくてもOK!
◎ ゆるくならないように十分こねる。ビニール袋の中で混ぜ合わせてもよい
◎ しその葉の軸部分は取り除くほうがよい
◎ 巻きはじめは端を折りたたむときれいに仕上がる