生きた文化財 在来作物
外内島きゅうり
令和6年度在来作物需要創出事業(外内島きゅうり)はこちらからご覧ください。
令和6年度在来作物需要創出事業(外内島きゅうり)(2.7MB)
PDFファイルをご覧になるには、Adobe® Reader®が必要です
【歴史】
嘉永七(1854)年に白井玉井氏が書いた「荘内名物 鄙ふり歌合」に「外内島瓜」なる名物が登場し、「たのみやる ふみの返るも 長木うり いかになるやと むねはひやけ」(意訳:頼んで送った手紙が返ってきたら、長キュウリの種子が同封されていた。いったいどんなキュウリがなるのだろうと思って育てたら、胸が日焼けしたような半白のキュウリだった)という歌が添えられている。現在と類似した形質を持つキュウリが外内島で名物になっていたことから、外内島胡瓜は江戸末期から栽培されていた可能性がある。
鶴岡市外内島在住の上野武氏は、2003年ころ、純系に近い外内島キュウリの種子を一人で守っていた。2015(平成27)年に鶴岡市農政課が外内島キュウリの栽培者を募集し、それに応じた7人が外内島キュウリ保存会(代表:阿部正一)を設立した。2017年、保存会のメンバーは6名で鶴岡市の旧鶴岡地区、朝日地区、羽黒地区、櫛引地区、藤島地区にもいた。
(農業生物資源ジーンバンク・在来作物品種データベース より)
外内島胡瓜
特色
- 果実が半白・淡緑、黒イボ、短形キュウリ。
- みずみずしく、皮が薄く、肉厚で、好ましい歯ざわりが特徴。
- 成熟すると尻や肩部から褐変しやすい。やや苦味がある。
外内島きゅうりの花
外内島きゅうり
外内島きゅうり
外内島きゅうり
参考資料
「やまがた在来きゅうりのはなし」 山形大学農学部付属なやがたフィールド科学センター