鶴岡食文化
女性リポーター体験記


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H28年度
企画
ばばごっつぉ座談会
第1弾 温海福栄編
~山菜料理を中心に~
平成28年8月2日

各家庭で守り受け継がれている郷土食「ばばごっつぉ(ばばちゃんたちが作る料理)」。今年度、女性リポーターは、「食文化の継承」を目的に、地元のお母さん達から、各地の郷土食を教わり、その地域の食文化を聞き伝える活動「ばばごっつぉ座談会」を始めました。第1回は、国道345号沿いの菅野代、温海川、木野俣、越沢・関川の5集落からなる「温海福栄地区」。山の幸に恵まれたこの地域ではいったいどんな食文化が紡がれてきたのか、取材してきました。

福栄地区のみなさんと参加者

まずは山菜の下処理から

ミズの皮むきのコツを教わります

地元で「ひゅう」と呼ばれる「イヌビユ」

初めて見る食材に驚きでした

山菜中心の福栄・夏のばばごっつぉ
右下から冷汁、ミズの生姜漬け、栗ご飯、てんぷら、どんごえ煮、ミズたたき、ふきのかつお煮、わらびの一本漬け、きゅうり・メロン子の漬物
食後に座談会
お母さん達から、昔の食の話を聞き取り調査
イキイキと話してくださいました


座談会に参加して


リポーター
伊藤  和佳さん

鶴岡市の大山地区出身ですが、「福栄」と聞いても、どのあたりなのかピンと来ませんでした。山の幸に恵まれた地域、どんな食材があって、どんな料理が作られてきたか、聞きたいことがたくさんありました。ばばちゃん達が作るごっつぉは初めて見るものもあり、衝撃的でした。尽きることのないばばちゃん達とのお話、昔ながらの教えや食文化を繋げて行けるよう、この活動を続けていきたいです。

 

 


リポーター
井東 敬子さん
冬には2m近く積雪がある福栄地区。山奥の集落で食べ継がれてきた日常食に興味がありました。座談会で話を聞くと、ばばちゃんが母として子どもに食べさせている情景が浮かび、なぜかホッとして幸せな気持ちになりました。何をどうやって食べるか、何を生業にするか、冬はどう乗り切るか。住んでいる場所の自然との折り合いのつけ方が日々積み重なっていつか文化になっていくのだろう。そういうことにものすごく価値を感じました。





今回の「ごっつぉ」の特徴

初めて食べる「ひゅう(イヌビユ)」。これは何ですか?と聞くと、「雑草。他に説明しようがない」と一言。関川地区では食べられているようで、おひたしやてんぷらにする。


暑い日にはぴったりの『冷汁』。ナスとキュウリを薄切りにし冷水に入れ、シソをきざんで味噌を落とした簡単なもの。昔は山仕事に行く際に、味噌だけ持って行き、現場で水と野菜・山菜を調達して作ったそう。台所でも火を使わずできる、先人の知恵の詰まったレシピ。
(左:ミズの生姜漬け、右:ミズのたたき)
山菜は金物を嫌うため、下処理はほとんど手作業。ミズなど、皮をむきながらちょうどいい長さに切っていく。根本は粘り気が強く「ミズたたき」に、茎は「生姜漬け」や「油炒め」にする。ばばちゃん達も「山菜の扱い方」は失敗を繰り返しながら学んできたという。
どんごえ(イタドリ)の煮物。温海地域ではどんごえのことを「どんぐり」という。春に採ってきたものを塩と米ぬかで漬けておく。塩だししたものを、皮揚げとともにごま油で炒め煮る。







リポーター
赤部 知子さん
春になると産直だけでなく、スーパーにも山菜が並びますが、アクが強く下処理が大変そうで、それをクリアすれば美味しくいただけることはわかりながら、ほとんど手にすることがありませんでした。今回はそんな苦手を克服するために参加しました。
一昔前までは隣の集落に行くのに峠越えしなくてはならず、冬ともなれば閉ざされてしまっていたこの地域ですが、今回の座談会を通して、知恵を働かせ、色々な工夫をした生活は豊かなものだったことを感じました。便利な道具や調味料・食材を使いながらも昔ながらの知恵と自然の恵みを今でも受け継ぎ生活をしているお母さん達のたくましさを感じることができた1日でした。


















ばばちゃん達の食の昔話

【魚は豊富にあった】
昔は魚の行商(アバさん)が売れ残った魚を置いて行ってくれたため、魚はたくさん食べていた。イワシが多く獲れる時期には1年分を糠漬けにして保存食とし、お弁当などに入れていた。

【お盆の頃はクジラ汁】
今回使ったミズとじゃがいもとクジラ肉の味噌汁はごちそうだった。

【笹巻は竹の子巻も】
節句の時に作る笹巻は「竹の子巻」という巻き方がこの地域にもあったが、今は作れる人は一人しかいない。

【かよあめ】
この地域でつくられるおやつ「かよあめ」。昔は大麦から麦芽糖を作るところから始めていたが、ジアスターゼで簡単に作れるようになった。しかし、今はそれが手に入らないという。ジアスターゼは大根にも含まれる成分。代用できないか考えているところ。

【おやつの工夫】
かたもちは毎年作っている。くるみを砂糖とめんつゆでからめたものも美味しい。おやつにもおつまみにもなる。昔は、寒い時期にお餅をついて、軒先につるして「凍み餅」を作った。

【温海カブ漬けの汁の活用】
温海カブの漬け汁は捨てるのはもったいないので色々活用している。例えば、漬け汁でご飯を炊いたり、白菜を漬けたり。カブの鮮やかなピンク色が残り、綺麗に仕上がる。


【取材のお礼】
今回座談会開催にあたり、ご協力くださいました、木野俣自治会長様、あつみ地域おこし協力隊の皆様、地域のお母さん、ありがとうございました。


 
 
 

 
 
 

 
 
 

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